WEB面接でベトナム人エンジニア採用した成功事例集(動画あり)
WEB面接はいま注目を集めているベトナム人エンジニアの採用方法です。新型コロナ流行下で渡航や対面面接に制限がかかるなかでも、いち早く良い人材を採用することができます。株式会社OneTerraceでは「チョクトリ オンライン」を使い、WEB面接を通したベトナム人エンジニア採用を進めています。この記事では「チョクトリ オンライン」で実際に採用に成功した企業さまをインタビューし、動画事例集としてまとめました。記事末にはWEB面接のメリットと注意したいポイントなども掲載してあります。
新型コロナ流行下で注目されるWEB面接とは?
WEB面接とは、インターネットを利用した音声と動画による面接です。音声だけの電話インタビューに比べ、お互いの姿を確認し、身振り手振りのジェスチャーが使えるぶん、コミュニケーションの条件は対面面接に近いといえます。導入した企業さまからも利便性への評価が高まっており、新型コロナの流行などもあり、導入企業が増えていくことが予想されます。
WEB面接で利用される代表的な無料アプリ「ZOOM」と「Skype」
日本でよくWEB面接に利用される2つの無料アプリケーション「ZOOM」と「Skype」について、簡単にご説明します。
ZOOM
オンラインのミーティングやセミナーを開催できるアプリです。主催者がミーティング日時を設定して、参加者を招待します。招待された人には、当日ミーティングにアクセスできるURL、またはミーティングIDが送られてきます。参加者は事前の登録が不要で、PC、スマートフォン、タブレットなど、多様な通信デバイスから参加できますので、現時点では世界でも最もメジャーなオンラインミーティングアプリとなっています。
- ZOOM利用時の注意点
ZOOMを利用するとき注意しなくてはいけないのは、外付けでカメラやマイクなどが必要となるケースです。デスクトップ型のパソコンを使ってZOOMミーティングに参加する場合、カメラやマイクが内蔵されていないことも多く、外付け機器の用意が必要です。企業で利用されるパソコンは音声が出ないように設定されていることもありますので、その場合にはスピーカーも必要となります。事前にチェックしておいてください。
ノートパソコンやモバイル機器(スマホやタブレット)では、ほとんどの場合カメラとマイクが内蔵されています。映像が映らない、音がしない、という場合には落ち着いて画面に表示されたボタンを確認してください。
Skype
無料でビデオ通話ができるアプリで、最大50名が画面を共有してミーティングができます。「グループ画面共有」機能を利用すればスライドやビデオを全員で共有することも可能です。Skypeは誕生時にはLINEやFacebook Messengerのようなビデオチャット用のカジュアルな通話アプリだったのですが、近年ビデオ会議用を機能どんどん改善しています。使用前には最新機能をチェックしてください。
- Skype利用時の注意点
オンラインミーティングアプリに限らず、アプリケーションは「よりたくさんの人が使ったことがある」ものに集約されていく傾向があります。現時点の日本ではZOOMのほうが普及率が高く、利用経験者が多いため、「Skypeは知らない、使ったことがない」という人はかなりいます。このためSkypeに優先してZOOMが選ばれがちといえます。
WEB面接とオンラインミーティングの違い
新型コロナ流行による在宅勤務で、オンラインミーティングには慣れている方もいらっしゃることでしょう。WEB面接では、オンラインミーティングと異なる点がいくつかあります。
WEB面接は初対面の候補者とお互いの第一印象を決めるミーティングです。通信がつながらない、音声が入らない、画像が乱れた、背景におかしなものが映りこんだ、などのちょっとしたミスが、面接する側とされる側、両方の心理に大きく影響してきます。
海外とのWEB面接ではとくに、現地側で候補者をサポートしてくれる紹介会社などを利用し、通信環境や室内環境をできるだけ平等な条件でWEB面接を行わないと、実力を発揮できない候補者が出てきます。
ベトナムWEB面接会の成功事例集
ここからは、株式会社OneTerraceを通してベトナム人エンジニア採用に成功した企業様の、WEB面接会の成功事例をご紹介します。
1.若いベトナム人エンジニアの純粋さを感じた(製造技術)
工業用研磨材の加工と製造を行っている静岡の企業様です。昭和の日本人が持っていた「モノづくりに対する想い」が、現代の日本の若者にはあまり共有されていないのを残念に思っていました。今回WEB面接をしたベトナムの若いエンジニアには自分たちと通じる「モノに対する想い」を感じるといいます。
WEB面接について:
今回、新型コロナの影響でWEB面接を行った。昭和30年代生まれの人間にしてみたら(オンラインで面接するのは)なかなか難しいなと思うが、これから当たり前になっていくのかな…と思う。本音をいうと慣れないので、やはりFace-to-Face(対面で)、生身の人間同士で会ったほうがいいとは思う。
外国人採用について:
社員全員が「国籍を取り払っていかないといけない」とは感じている。最初のハードルを越えてじっさいに外国人採用を始めたら、それが普通になっていくのだろうと思う。これから採用に国境は無くなっていくんじゃないかと感じている。
ベトナム人エンジニアについて:
20代半ばのベトナム人の若者と面接したが、純粋な印象を受ける。人懐こくて、真正面から一生懸命にやろうとする。
2.期待以上にレベルが高いエンジニア採用ができた(製造技術)
ハノイ工科大学とホーチミン工科大学(ともにベトナムの一流工科大学)出身の優秀なエンジニア採用に成功した山梨県の企業様です。FPD、有機EL製造装置、光学膜製造装置、各種真空装置の設計、製造、加工といった幅広い事業を展開しています。人材不足の中で日本人技術者がなかなか集まらないなか、ベトナム人技術者を採用している協力企業も多く、彼らの評判も良いといいます。
WEB面接について:
自社でのWEB面接経験が少ないので、サポートしてもらえて良かった。WEB面接は直接会って面接するのとは違うので、お互いどう見えているのかは気になる。今後、わかりやすい会話ができるように準備するなど、さらに改善できるように検討したい。今後もWEB面接は増えると思う。出来るだけ活用してやっていけばいいのではないか。
外国人採用について:
すでに協力企業のベトナム人、中国人、韓国人と一緒に働いているので、外国人だから…というこだわりはない。ベトナム人社員の「真面目に取り組んで働く姿勢」を見て採用することにした経緯がある。
ベトナム人エンジニアについて:
今回面接した人材に関しては、思っていた以上にレベルが高い。非常に良い人材と出会えたと思う。(自社は)取り組む案件が多種にわたり、技術的にかなり難しい上流工程のものもある。粘り強く、楽しんで一緒に取り組んでもらいたい。母国ベトナムから出てまで「技術を使って働きたい」と考える、彼らのモチベーションの高さに期待している。
日本語について:
個人差はあるものの、ある程度の会話ができるレベルなので、日本に来てからの成長に期待したい。
3.面接人数も多く、一人ひとりと向き合えたWEB面接(機械製造/PLC制御)
過去の経験から、外国人の勤勉さと真面目さを感じており、今回の採用に至ったという長野県の企業様です。エレクトロテスティング(検査機器)の開発、設計、製造を行っています。人材が集まりづらい中、業界内の他社でもベトナム人エンジニア採用が進んでいるそうです。
WEB面接について:
思ったよりも通信状態が良く、スムーズに会話できた。対面面接にくらべれば表情などはちょっとわかりづらかったが、WEB面接という方法もいいのではないかと思う。有意義なWEB面接会だったと思う。面接人数も多かったし、一人ひとりと向き合えた。
ベトナム人エンジニアについて:
ベトナム人は優秀で、国民性も日本人が一緒に働きやすいと感じている。
日本語について:
思った以上に日本語を勉強していて、スムーズに会話ができた。優秀なエンジニアなので、日本語を学んで一日も早く戦力になってほしいが、まずは焦らずに人間関係を構築していってほしい。
4.社内ダイバーシティのためベトナム人エンジニアを採用(機械設計)
愛媛県の産業機械と化学工業機械のエンジニアリングを行う企業様です。外国人材がすでに社内で働いており、日本人エンジニアの採用難はあるものの、どちらかといえば国籍の多様化のためにベトナム人エンジニアの採用を行いました。全世界共通仕様となっているアプリケーションを使用するなど、日本にありながらグローバルスタンダードで仕事をしています。
WEB面接について:
企業側が事前に質問を投げておくのが重要のように感じる。そのほうがよく考えた答えを出してもらえるし、ベトナム人候補者も日本語でプレゼン準備できる。WEB面接だから対面面接よりも劣るという点はなかったが、課題は設定しておいてよかった。スムーズに内定が出せた。
ベトナム人エンジニアについて:
真面目で熱心な面接ぶりだった。入社後もじゅうぶん仕事がしてもらえそうだ。当社で技術を学んで、一生の仕事として身につくことを期待している。
5.将来は「技術もわかる営業」としても育てたい(機械加工)
今回、株式会社ワンテラスに勧められ、初めてベトナム人採用を行った東京都内の企業様です。NC旋盤、マシニングセンタを中心とした切削加工をしています。毎年の新卒採用はうまくいっており、人材の採用についてはそこまで困っていませんでしたが、今回のベトナム人エンジニア採用には満足しています。WEB面接は初めてだったということで、その感想を伺いました。
WEB面接について:
実際に会っているのと同じように面接できたと思う。画面も大きくて候補者の顔や態度がよく見えた。若干聞きづらいところはあったが、ほとんど違和感なく話ができた。かえって緊張感も少ない気がする。(渡航せず)日本で面接ができるのは企業側にとってもメリットが大きい。
外国人採用について:
昔から外国人採用していたので、社内の理解はあるほうだと思う。
ベトナム人エンジニアについて:
今回面接して、すごく真面目で勤勉な人が多いという印象を持った。「ライフプランを教えてください」と聞いてもプライベートではなく仕事の話をする。ライフプランとキャリアプラン、両方とも仕事で頭がいっぱいなんだな、と(笑)。真面目さ、勤勉さで、日本人社員にもいい刺激となってほしい。将来的には製造だけでなく技術営業など、技術的なことをクライアントと交渉できるように育てていきたい。
6.会社を変える力になってほしい(製造技術/回路設計)
業務用クリーニングのプレス機や乾燥機の開発、設計、製造をしている長野県の企業様です。多忙でベトナム現地での採用面接ができず、何年もベトナム人エンジニア採用が実現しなかったのですが、今回WEB面接を使ってベトナム人材採用に成功しました。日本の地方には優秀な日本人学生がなかなか来ないため、人材不足は深刻だといいます。
WEB面接について:
多忙のため、何年もベトナムに渡航しての面接ができずにいた。自社にはベトナム人技能実習生がいるし、自社製品を営業するためベトナムに渡航経験もあったのだが、数日間を使ってまで現地面接する時間が取れなかった。WEB面接ではインターネットが少しつながりづらいことはあったが、これだけ早く決められるなら、WEB面接でいいと感じる。
ベトナム人エンジニアについて:
ベトナムには高度人材が豊富にいるというし、技能実習生として自社で働くベトナム人の働きぶりも知っているので、今回の採用に至った。面接では思った以上に一生懸命で自分の長所をPRしてくれた。緊張して話せないタイプの人もいたが、それもかえって好感が持てた。これから仕事をする上でもこういった姿勢が役に立つのではないか。若いし、日本人の忘れた一生懸命さがあると思う。文化の違いがあるので大変かとは思うが、粘り強く続けて成長してほしい。会社を変えていく力になってほしい。
7.コロナ下でも次世代を担う技術者として採用(機械加工)
非鉄、金属、プラスチックの切削精密部品の加工などを事業展開なさっている長野県の企業様です。コロナの特別措置で開催されたWEB面接会に参加なさいました。コロナショックはいずれ回復することを期待して採用を再開。これから世代の入れ替わりなどがあるので、それまでに仕事を覚えてもらいたいとのこと。
WEB面接会について:
WEB面接はわかりやすい。通常面接と変わらない。コロナ関係なく、この形式はいいと思う。コロナ措置と言わず、このままやればいい。熱意や情熱もWEBで伝わる。
外国人採用について:
外国人は日本人よりも素直に頑張るところがある。最初の数年間はこちらもがんばって教育をやるつもり。
ベトナム人エンジニアについて:
実際に(WEB面接で)会えて、自己PRも見られたのは良かった。言いたいことも言えたと思う。大学でかなりのレベルを学んでいるが、仕事で生かせるかはまた別だ。石の上にも3年という。こちらも教えるので、きちんと学んでくれれば一人前になれると思う。
成功企業事例からみるWEB面接のメリットと注意点
WEB面接でベトナム人エンジニアの採用に成功した企業の体験から、WEB面接のメリットと注意点をまとめると、以下のようになります。
WEB面接のメリット
WEB面接を実際に行った企業様の感じたメリットです。
- 担当者の渡航が不要で人件費やコストが省ける
- 自社オフィスとベトナムで面接ができるので時間が節約できる
- 大きい画面を利用すると、候補者の表情や態度がよくわかり自己PRなどプレゼンも見やすい
- 対面面接よりも緊張しないケースもある(候補者によるが)
WEB面接の注意点
WEB面接を実際に行った企業様が指摘なさった注意点です。
- インターネットの通信状態によってはスムーズに会話できない可能性がある
- 対面面接のほうがいい、WEB面接は慣れないと感じる採用担当者もいる
- 技術をチェックしたい場合、事前に候補者に課題を出してプレゼンを用意してもらう
- 面接担当が複数名の場合、PCよりも大きい画面にモニター接続しておく
WEB面接と対面面接を使い分ける時代に
今回ご紹介した企業様のほとんどは、新型コロナの流行によりWEB面接を初めて利用しました。ほぼ全社様において採用結果に満足なさっています。今後、面接する側、面接される側の双方がWEBでの面接に慣れていくことで、さらなる普及が予想されます。
しかし「出来るものなら現地に行って、直接会えるものなら会いたい」という意見もあり、今後はWEB面接と対面面接のそれぞれの良さを使い分けるのが一般的になるのかもしれません。

ベトチン (株式会社One Terrace ベトナム支社キャリアアドバイザー)
ベトナム南部 ミトー出身。実家はドラゴンフルーツ畑。昼間はOneTerraceで働き、夜は大学で勉強しており毎日フル稼働。エンジニアたちが日本企業から内定をもらうときは本当に嬉くて感動します。趣味は旅行と歌。双子の妹。別名、エンジニアたちのアイドル。
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